この記事は2017年12月11日に書いています。テレビ局さんへの配慮で公開をずらしています。
本物かどうか分かりませんが先ほど、某全国ネットのテレビ局の某番組の方から電話がありました。
先に断っておきます。電話された方は凄く丁寧で、腰の低い方でした。
「状況説明が足りていないと思いますが、そんな中で丁寧にお答えくださってありがとうございました」
と最後に言って下さって、良い感じの方だな、と思いました。
でも、全国放送で”ちょっと違う感じ”でお伝えされると不本意なので…書いておきます。
木村寝具店の名前は出ない、との事だったのでスルーしても良かったのですが…
このページの目次
テレビ局の方の電話の内容
電話の内容は簡単に言うと、
「”高い枕で寝ると寝坊しない”と言う事はあるでしょうか?」というものでした。
「体に合っていない枕だと、眠りが浅くなるから目が覚めやすくなると言う事はあるでしょうが、
睡眠中に何回も目が覚めるだろうし、そんな事よりはまくらの高さを使う人に合わせて決まった睡眠時間内でぐっすり眠るべきです」
とお答えしました。
そのとき考えたのは…
- 疲れが取れにくい高さの枕で寝るの?朝寝坊しないために?
- そもそも何のために寝るの?疲れを取るためでしょ?
- じゃ、いっそ寝なきゃいいんじゃ…。いやそれも良くない。
などなど。ちょっとその説は無理があるのではないですか?
でも、江戸時代の人とか敵に襲われないように高い枕で…
すると…
「御社のHPに、”昔の人は敵に襲われたときすぐ目が覚めるよう高い枕で寝ていた”とかありますよね。
だから、寝坊防止に高い枕は有効なのではありませんか?」との事。
それは、サムライの方が戦のさなかにされていただろう事で…
今は、平成ですし…。寝込みを敵に襲われたりしないと思うんですね…。
あと、江戸時代の方は髪型が崩れないように高い枕をされていたので、
首のホネが高い確率で曲がってしまっていたという説もあります。
頸椎のヘルニアとか頭痛とか肩こり、酷かったのではないでしょうか?
そんなこんなで、うーんそれはちょっと…とお伝えしました。
眠りが浅くなるなら、目も覚めやすいですよね?
冒頭に書いたように、”高すぎるまくらは眠りの質が下がる”とお伝えすると
「眠りが浅くなるなら、目も覚めやすいですよね。だったら寝坊しにくいと言えるのではありませんか?」
との事。
それはそうですが、そもそも眠りというのは疲れを取るために必要なことで…
ぐっすり眠れないような環境でワザと眠るとかおかしいと思うんです。
そして、この説に妙に固執されておられる感じが引っ掛かりました。
ここまで、”かみ合わない会話”を続けていたのですが
お互いの話が”微妙にかみ合わない理由”が見えてきて…言いました。
それって、”高い枕で寝ると寝坊しない”という答えありきの質問じゃないですか?
「それって、”高い枕だと寝坊しない”という答えありきの質問じゃないですか?」
とお伝えしました。そうだ、それで会話がなんかかみ合わないんだ。
おそらく、番組のネタ(ここでは役に立つ豆知識)を一生懸命探されているんだと思います。
そこで、「あ、これいけるかも」と思われたのが、「高い枕で寝坊防止」。
ただ、専門家の裏付けが欲しいんです。
それがないとこのご時世です。エライことになりますから。
実際、いろんなお医者さんにこんな感じで電話しているんです、と言われてました。
お医者さんの並びで電話を頂いたのは光栄ですね。
テレビ業界のことはよく分かりませんが、
これがきっかけで「高い枕」が流行ればハナタカだかな訳です。←ここ重要です。
でも、ワタクシまくら職人的には賛成できる説ではありませんでした。
木村の名前は出ない、と言われていたのですが
ちょっと心配になってこの記事を書きました。
”あの人がああ言ってたから”のあの人になりたくなかったからです。
お電話されていた方が、疲れてらっしゃる感じも気になりました。
仕事に追われて、しっかり睡眠をとっておられないのかもしれません。
良質な睡眠をしっかりとって、がんばって下さいね。