サイトアイコン 広島の老舗オーダー枕・寝具専門店|創業134年の木村寝具店

”こわれものの輸送”と”体に合った枕と敷きの選び方”は似ている



 先日の”WBA世界ミドル級タイトルマッチ”感動的でしたね。
村田選手には以前近所のコンビニでたまたまお会いした事がありまして
すごくいい方でした。カッコよかったですよ。



さて、今日は”こわれものの輸送”と”体に合ったまくらと敷きの選び方””
は似ているというお話です。
”??”という方、ちょっと説明します。似てるんですよー

引っ越しの時、こわれものってどうやって運びます?



誰もが一度は経験されていると思うのですが、引っ越しする時って
お家の中のモノを全て梱包して運びますよね。

その時に困るのがお皿や壺などの”こわれもの”。
ちょっと強くぶつけただけで簡単に割れたり欠けたりしてしまいます。

箱詰めしてトラックで輸送する間や、引っ越し業者さんが段ボール箱を
運ぶ間に壊れないようにするにはどうすればいいでしょうか?

隙間やへこみに柔らかいものを詰めますよね



おそらく、みなさん”こわれもの”の隙間に衣類や新聞紙を丸めたのを
詰めてクッションにされると思います。
↑上の写真みたいなのとか…↑

なぜなら、”こわれもの”の出っ張った所が
硬いところにに強くぶつかると割れちゃうからです。

凹んだ部分に柔らかいものを詰めることで
”こわれもの”の出っ張りに強くかかる衝撃を分散させているんです。

例えば急須を運ぶときは…



例えば、上のような急須を箱に入れて輸送する場合は
どんな感じにします?



↑こんな感じになると思います。

赤の斜線部分、つまり箱と急須との間に空いたすき間には
詰め物をきっちりしたいですよね。

詰め物がしっかりできないと、図にもありますが
図の中で星印をつけている”急須のとがった部分”が箱の内面に強く当たり
壊れます。

とがった部分には、なにかしらの”圧”がかかった時
そのエネルギーが集中してしまうからです。

ここまではいいでしょうか?
常識的な事ですから「ふんふん、そんなもんよねー」
と受け止めて頂けると思います。

じゃ、今度は…寝姿勢のお話に。

人間が横になった時に当てはめてみると…



今度は、人間が横になった時のお話です。
上の画像、人間が寝ているモデルだと考えてください。

硬い床の上にそのまま寝た状態です。
”人間の体の曲線”と”固くてまっすぐな床”の間に
隙間が空いているのがわかります。

これはつまり、こわれものを硬い箱にそのまま詰めた状態です。
出っ張りの部分に強い圧(つまり体重)がかかります。



寝ている人間の体重は変わらないので、
隙間が空いている部分が支えるべき重さが星印部分に集中します。

ちなみに星印の部位は、

  1. かかと
  2. 腰骨(おしり)
  3. 肩甲骨

の部分です。

直立した状態で横から鏡にうつして見てみてください、
だいたいの人はこの3ヵ所が出っ張っています。

ここに重さが集中すると、血液や体液の流れが滞ります。
ギュッと押さえつけられていますから当然です。正座したら足がしびれるでしょ。

おしりの部分に関しては、骨盤の角度が不自然な形になってしまうのではないかと
考えています。これは、来店されたお客様のお話をいろいろ聞いた結果導き出したものです。

”横になった時の隙間を埋める”は、つまり「体圧分散」

こういう状態になると…そのままでは不快なので、
自然と寝返りが増えてしまいます。

ですから、隙間の空いている赤丸部分に詰め物をして
星印にかかる圧を分散させたいんです。

これがよく言われる体圧分散です。

体圧分散させるには、体のカーブ・骨格に合った敷きマットと
頸椎弧・後頭部にあった枕を使う事です。

カッチカチの体に合わない敷きふとんやベッドマットでは、隙間の赤丸部分
がより大きく空きます。

すると体が痛くなったり、寝返りが増えて眠りが浅くなります。

朝起きた時、首肩が痛い方は
後頭部と頸椎弧部分の赤丸を枕で埋められていない事が多いです。

そして腰が痛い人は、敷き布団がその役目をはたしていない事が多いです。

ただし、首肩腰の痛みには内科系の病気が潜んでいる事もありますので、
まずは病院でお医者さんにみてもらうことをおすすめします。

私は「睡眠環境・寝具指導士」の資格保有者ですが、お医者さんではありません。
睡眠時のアレコレしか語れませんから。

硬い敷き寝具の方が寝返りしやすい?



とはいえ
「硬い敷き寝具の方が寝返りが打ちやすい」とか
「腰が悪い人は硬い敷き寝具で寝ないとダメ」とか
いう方がおられます。

そんな方は…床に直接寝たらいいんじゃ…
床ってすごく硬いですよ。

でも、床では寝ないですよね。
なぜならさっきの3つのポイントが痛くてしんどいからです。

床に直接寝ると、体のとがった部分に強烈に荷重が集中します。
だから、痛くならないように敷きマット・ふとんを使うんです。

そして「寝返りが打ちやすいから…」という考え方を聞いて思うのですが
硬い敷き寝具で寝ると確かに寝返りは打ちやすいかもしれません。
でも、不快な敷き寝具で一晩中ゴロゴロ寝返りしているなんて…私は耐えられません。

急須にいろんな形があるようにいろんな骨格の人がいる

急須や陶器にいろんな形のものがあるように、
人間の骨格もいろんな形があります。ホントに。

という事は、詰め物をしなきゃいけない隙間と形も
人それぞれのものがあるという事です。
枕なんて、その最たるものかもしれません。

気持ち良く眠るためには、その人それぞれの隙間を埋める
枕や敷きマットを使う必要があります。

仰向き寝が多い人、横向き寝が多い人、うつぶせ寝でないと寝られない人
それぞれいると思います。これにはいろんな要素が絡んでいます。

当店ではそういう方々は、なぜそういう寝姿勢になっているのか
どうすればより良い睡眠がとれるのかを考えています。

実は当店にオーダー枕や敷きマットを相談に来られ、お買い上げ頂いたお客様が
ご友人やご家族を連れて来て下さることが多くあります。

また、答え合わせもかねて
オーダー枕や敷きマットの使用後の感想なども伺っています。

それらを総合して、今のところ私たちが行きついている考え方は
正しいと思っています。今後もっと進化するかもしれませんが。

寝起きにアチコチが痛い人、ぐっすり眠りたい人
良かったら、当店まで足を延ばしてみてください。

 

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