最近オーダー枕を作りに来られた複数のお客様が、同じ悩みを持ってらっしゃいました。
そのお悩みとは「寝違え」。このお客様、皆さん共通した睡眠時の特徴がありまして…。お客様のお悩みを聞きながら、オーダー枕をまじめに作っていると
ある時「あ、それこの前もあったヤツ(パターン)!!」という経験がよくあって…
今回もそんなお話です。今回は2日続けて同じパターンのお客様が来られました。
「ああ、それそれ。」「そうそう。」と合点があった時、
ワタクシはなんか楽しくなります。原因に見当が付けば、対処も出来るっていうものです。
逆に言えば、原因がわからないと”どうしていいか”なんてわかりません。
このページの目次
ケース1・ひどく寝違えるようになったので枕を作りに来店
お一人目のお客様は、最初は”市販の枕でいいや”とおっしゃっていたのですが、
「すぐに持って帰れるのならオーダー枕にしよう」とおっしゃいまして…。
背中の各部位を計測したところ、ある特徴が…。
まくら職人「この感じだと”横向き寝”が多いんじゃありませんか?」
お客様「多いね~。」
まくら職人「こっち向きに横向き寝されることが多いんじゃないですか」
お客様「…あ、そうかもしれません。そっちばっかり」
お客様「…!?それ、わかるの?」
まくら職人「わかるんですよ~。○○が××だから」
お客様「ふーん」
背骨の形と敷き寝具(ベッドマットか敷き布団)の状況をお聞きすると
睡眠時の姿勢が大体わかります。いや、わからない時もありますけど…。
寝違えで首が痛む事って皆さん経験があると思うのですが、
必ず「首のどちらか片方」ですよね。
首のどちら側も寝違えた、という気の毒な方はほぼいません。
このお客様の場合、”横向き寝時”に”上になる方の首が寝違えて痛む”という事でした。
なぜ、痛むかというと…
敷き布団・ベッドマットが硬い、もしくは横向き寝時の枕が低い
もしくは両方の理由で頭の先が下がっている寝姿勢になっているから。
すると、左側の首の筋肉がたえず伸びた状態になってしまいます。
そりゃ痛いですよ。6時間~8時間の睡眠時間中ずっとこの姿勢って…。
本当は”敷き寝具”を新調して、仰向けに寝やすい環境にするべきなのですが、
お客様のご希望によりとりあえずオーダー枕のセッティングで対応することにさせていただきました。
ケース2・ひどい寝違えで病院に→枕を見直すようにと言われた→ご来店
もう一人のお客様は、これまたひどい寝違えを起こしてしまわれたそうで…
あまりにひどかったので病院に行かれたという事でした。
病院ではひどい炎症を起こしているという診断で、
枕を見直すようにお医者様に言われたとの事でした。
オーダー枕を作りたい、と言って頂いたので背中の各部分を計測したところ…
まくら職人「○○向きに横向き寝してませんか?というかほとんど横向き寝でしょ」
お客様「上を向いて眠る事はほとんどないような…どっち向きに寝てるかはわかりません」
お客様のお連れさま「うーん、○○向きに横向き寝してることが多いように思うよ」
まくら職人「寝違えで痛む方って反対側の首じゃないですか?」
お客様「そうそう。そっちです」
まくら「朝起きたときに△△が××してることあるでしょ?」
お客様「よくあります!」
まくら「あー、先日の方と全く同じです。だとしたら、お客様は肩幅があるから横向き寝時の出っ張りを○○で◇◇して…」
お客様「それでいきます」
…翌日。お客様のお連れ様が再来店されました。
まくら職人「どうでしたか?」
お連れ様「この部屋の天井ってこんな柄だったんだ、と言ってました」
お連れ様「という事は、やっぱり上を向いて寝ていなかったんだな、と」
まくら「よかったですね。これからもぐっすり眠ってください」
横向き寝の時枕が低いと寝違えやすいようで…
この時期に続いて同じ症状の方がこられたという事は
「気温の低下」も一つの要因だと考えられます。
以前も書いたことがありますが、寒くなると体温が逃げないように横向き寝しやすくなりますし。
(→まくらが合わない人が冬場特に痛む理由)
ですが、横向き寝の時に枕が低いと
下の図のように”首の筋が伸びやすい”です。
- 横向き寝が多い、というかむしろ横向き寝しかしない
- 横向き寝時に上になっている首の筋を寝違える
という同じパターンの方がおられた事から
「寝違え」の原因の一つとして、「横向き寝時の枕の低さ」は有力だと考えます。
寝違えにお悩みの方、オーダー枕を作ってみませんか?
今回の事で、あの忌々しい「寝違え」に打ち勝つことができるのでは、と希望を持ちました。
だって「寝違え」って結構痛いでしょ。首が回らなくなったりするし…。
もし頻繁に寝違える方がおられたら一度当店を覗いてみて下さい。
お力になれるかもしれません。